「これからの歯科医院に対する真のプラス評価」

『親切で優しい』は褒め言葉ではない


待合室で待っている保護者に様子を尋ねるときの言葉遣いを練習したのですが、 多くのスタッフが発する言葉は「何か気になるところはありますか?」でした。
現在多くの歯科医院で何の疑問もためらいもなく使われている言葉です。 多くの優秀なスタッフが優しくきれいな声で話しかけますので好感をもって迎えられます。何にも問題を生じさせていません。
しかし上質とは言えないのです。何故なら唯単に丁寧語で優しくしただけでどこにも敬語が使われていないからです。
これを指導し次のように言葉を変えるよう指導しました。
○○ちゃんのお口の中で、何か気になっていらっしゃるところがお有ですか?
これが良識と教養の備わった話し方です。上質な診療を求めて来院した人の満足度を一気に高める瞬間です。
ところが、一人のスタッフから質問が出ます。
「歯科医院でそこまでの言い方必要でしょうか?」
すかさず次のように答えました。
歯科医院だからこそこの言い方が必要なのです

ことさら敬語が使われていなかったとしても誰も嫌悪を感じないでしょうし、 礼を失しているなどとも思わないでしょう。むしろそのにこやかで優しげな物言いに「とてもやさしく接してくれる」と 好感を抱くに違いありません。カスタマーサービス調査に現れる「スタッフの方がとても親切で優しい」といった評価は このような対応を指しているのです。

しかし、「とても上品で知的な対応をしてもらい大きな信頼感がもてた」といった評価までは得られないでしょう。
ここがポイントなのです。「スタッフの方がとても親切で優しい」というコメントを『褒め言葉』と受け取るのか、 単なる『好意的感想』と受け取るのかによって将来の方向性や成長度合が異なってきます。
「親切で優しい」という評価は確かにマイナス評価ではありませんが、現代の医療機関にとっては当たり前のことで、決して『褒め言葉』ではないと私たちは考えています。
かつて某自動車メーカーの社長が「高品質低価格は当たり前、プラス評価に非ず」として社内を戒め大きな成長を遂げる原動力になったことが思い出されます。

これからの歯科医院に対する真のプラス評価


皆さん親切で優しい上に、文化度の高い歯科医院という印象で、居心地の良さと信頼感を持てました」 「優しいだけでなく人間的にレベルが高い人が揃っているようで、 安心して長いおつきあいができると感じました
これがこれから選ばれて行くであろう歯科医院での対応に対する褒め言葉でありプラス評価です。

この文章は、株式会社DBMコンサルティング発行「Management Club Report Aug.2010/Vol.91」
宮原秀三郎著「Monthly Opinion『医院メッセージの伝え方』」の内容を一部抜粋したものです。




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