歯科業界ロングインタビュー 職場見学のススメ 株式会社横浜トラスト歯科技工研究所#2

秋口にかけて歯科業界で増える新卒・転職のための職場見学の機会。お互いが得をする職場見学の方法と働くことに悩む人へのアドバイスを株式会社横浜トラスト歯科技工研究所代表藤田社長にうかがってきました。


見学の際にチェックすること


でんたろう 職場見学の際に見て確認しておいた方がいいことを教えてください。


(株)横浜トラスト歯科技工研究所は横浜駅より徒歩5分


藤田 通勤のしやすさ、環境設備、契約書や就業規則、保険や休日、などでしょうか。



でんたろう きちんと労働契約書を取り交わしなさい、というのは技工学校で見学や就職の際にもよく先生方が注意することだそうです。


藤田 保険などは本来、"うちに来て力を発揮して欲しい"というのであれば、会社が最低ラインは用意していなければならないのですが。



でんたろう 環境設備の内、設備についてより詳しく教えていただけますか?


藤田 バキュームの位置、換気扇の数、窓の位置、明るさ、などでしょうか。


バキュームの室外部分
バキュームは、あのように(窓の外を指して)室外に出ていなければ、せっかく吸い込んだ物をまた室内に放出することになります。
同じように換気扇が少なければ、すぐに室内の空気が粉っぽくなります。あっという間ですよ。
窓の位置というのは、空気の流れを注意して欲しいということです。 空気を入れ替えしようとしたときに、窓を片方開けただけでは空気は流れませんから。



でんたろう 明るさ、というのは作業時の手元の明るさということでしょうか?


藤田 それももちろんですが、見ていただければ分かるとおり、職場全体の明るさもかなり重要です。眼の疲労感などが全然違ってきます。



でんたろう なるほど。


藤田 あとは本当に基本的なことですが、トイレが男女別か。



でんたろう 綺麗かどうかも?


藤田 見ていただきたいですね。うちは私も含めてトイレ掃除は当番制なので、ぜひチェックしてください。


でんたろう トイレ掃除を社長もやるんですか!?


藤田 ええ、やってますよ。職場が綺麗だということは、全員で綺麗にするための労力を払っているということですから。


経営理念


でんたろう 環境設備のうち、環境についてチェックしておいた方がいいことはありますか?


藤田 経営理念なんかどうでしょう。



でんたろう 先生方からはあまり聞いたことがないチェックポイントです。


藤田 うちの経営理念は『笑顔溢れる社会の構築』というものです。わかりやすいし、50年後でも100年後でも通用する 目標だと思っています。



でんたろう 経営理念があることで、職場環境はどのように変わるのでしょうか?


社内の様子2

藤田 全ての行動について経営理念が土台になります。逆に言えば、経営理念に沿っていないことであればどんなに利益が見えようとも行わない、ということです。



でんたろう なるほど。皆さんが同じ方向を向くようになるんですね。


社内の様子8

藤田 月曜の朝に私が話しをする程度ですから、普段は表立って意識することがありませんが、理念と合わない人であれば残念ですが辞めていき、 最終的には経営理念を理解する人が働いてくれるようになります。
技工所で経営理念を掲げているところはまだ少ないかもしれませんが、見学のときに"この会社は社員が皆、同じ方向を向いて仕事をしているのかな"という確認をする、そして それが自分で納得できる方向性であるのかという刷り合わせは非常に重要だと思います。



でんたろう 他には何かありますか?


藤田 労働分配率(人件費÷売上高(粗利益)×100で表される"売上高に対して人件費がどれだけかかったかを示す指標。")を聞いてみるのも ひとつの手ではないでしょうか。50%をひとつの目安として見るといいと思います。



でんたろう 学校で習いますか?


藤田 まず習わないですね。うちでは給与明細を渡すときに、該当期間に上げた売上げ表や、売上げ明細表も数字で渡しています。



でんたろう 一見厳しそうですが…


社内の様子7

藤田 きちんと数字で見えるものを頼る方が、最終的にはその人のためになるという方針で行っています。自分の上げた利益で社長が外車を乗り回し 豪邸を買い…というのは極端ですが、固定給という確実な保証の上で、報奨給という「これだけやったからこれだけもらえる」という形で成果を把握した方がモチベーションの向上に繋がりやすいという考えです。
これは見学の際にも言えて、「職場の雰囲気がなんとなく優しそう」「給料の数字がいいから」「皆仲がいいから」もちろん大事なことではありますが、職場環境のよさを支えるパーツパーツに もっと目を向けた方がいいと思います。


歯科技工士で悩んでいる人へメッセージ


でんたろう 最後に、今歯科技工士として、また転職就職で悩んでいる人にメッセージをいただけますか?


藤田 私は、歯科技工は最高の仕事だと思っています。技工物を前に仕事をすると時間があっという間に過ぎてしまいます。
歯科技工士は、努力に比例して結果が常に右肩上がりの曲線を描くという仕事ではありません。
長い踊場のような停滞期を過ぎると、昨日までできなかったことが突然にできるようになる。
まず、新人のときにはただひたすら技術を磨いていて、停滞期を脱してできなかったことができるようになった、という技術修得曲線の流れをつかむ。ただ、これで終わりではありません。
今度は目が先に肥えてきますから、後輩から見て十分なレベルでも本人には粗が見える。満足できない。成長すれば、そのステージごとに課題が出てきます。



でんたろう そういった停滞期があると理解して支えてくれる環境であることも、職場選びにとっては大きなポイントになりそうですね。


藤田 ええ。たとえば停滞期が365日あったとして、300日目に転職してしまえば、その300日の努力が全てゼロに戻ってしまうわけですから。
私から見て、もう少し頑張れば結果が出る人が途中でリタイアしてしまうのは、本当に惜しいです。
自分が今どのステージにいるのか、きちんと見極めて把握してから転職なりを考えたほうがいいと思います。



でんたろう 本日は、貴重なご意見を聞かせていただき、ありがとうございました。




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株式会社横浜トラスト歯科技工研究所

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(株)横浜トラスト歯科技工研究所
会社HP : http://www.yokohama-trust.co.jp/
TEL:045-313-2618
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藤田耕介社長・PROFILE

1965 横浜市出身
1985 横浜歯科技術専門学校 歯科技工士科卒業
1989 鶴見大学歯学部 歯科技工研修科修了
2004 株式会社横浜トラスト歯科技工研究所 代表取締役
所属学会 日本歯科技工学会
所属団体 (社)神奈川県歯科技工士会 広報理事

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